ヤズド

ヤズド(ペルシア語:یزد‎; Yazd)は、イラン中央部に位置する。イランにおいて古い歴史を持つ都市の一つで、ゾロアスター教文化の中心地でもある。また、ヤズドは建築学的にも独特の表情を持つ都市である。高品質の手工業品、特に絹織物と菓子で知られています。

気候は全体として非常に乾燥し、夏に暑く、冬に寒い。過去には夏に最高気温40℃と冬の最低気温ー20℃が記録されていたことがある。

ヤズドの歴史は3000年。「ヤズド」はサーサーン朝の統治者ヤズデギルド1世に由来するものと思われている。サーサーン朝期、ヤズドはゾロアスター教の明らかな中心地となった。イランのイスラーム征服後、近隣各地のゾロアスター教徒はヤズドに逃れたと言われている。

 

ヤズドの街並み

 

ヤズドの伝統的ペルシア建築。

ほぼ全体が日干し煉瓦で建築された都市としても世界最大規模である。

 

沈黙の塔。

ゾロアスター教徒が鳥葬の場に使用した。

 

ゾロアスター教の起源は古く、起源前6世紀にアケメネス朝ペルシアが成立したときには、既に王家と王国の中枢をなすペルシア人の殆どが信奉する宗教であった。ゾロアスター教は、活発なペルシア商人の交易活動によって中央アジアや中国へも伝播していった。

7世紀後半以降のイスラームの台頭とペルシア人のムスリム化によってペルシアのゾロアスター教は衰退し、その活動の中心はインドに移った。

ゾロアスター教の教義は、善と悪の二元論を特徴とするが、善の勝利と優位が確定されている宗教である。一般に「世界最古の一神教」と評されることもある。

 

プラヴァシの像

 

ゾロアスター教の神殿(アーテシュガーフ)